近所のステーキ屋の話

家の近くにアメリカンなステーキ屋がある。


そこの従業員の中に1人だけ圧倒的に接客スキルの高い女性がいる。


他のスタッフとは明らかに接客水準がかけ離れてるので、店舗のマニュアルが良いとかそう言う類ではなく、彼女自身のスキルと感性に拠るものだろう。


この国で接客スキルの高さを感じることはまずない。むしろ、ぞんざいな扱いをされる方が普通だが、その接客水準が彼らにとっての普通で、日本の方が特殊なんだろう。


だからこそ、その女性の接客は印象深く、そのお店の料理は特別自分好みの味でないにも関わらず、その格別なスキルによって何度か赴いてしまった。


まず基本的なことだが、お客様を迎え入れる姿勢が素晴らしい。

明るく大きな声と笑顔で店内に迎え入れてくれる。


英語もはっきりしていて聞き取りやすい。この国では英語がきちんと喋れる方が比較的珍しいが、欧米人が多く住んでいる地域なので地道に覚えていったのだろう。


そして特筆すべきは、オーダーを取るとき、こちらが伝えたオーダーに対し、「いいチョイスですね」と肯定してくれる。


個人的に、飲食店において、オーダーの肯定はかなり高度な接客ではないかと思う。日本でもスキルの高いスタバの店員ぐらいしかやってくれない。


自分の店のメニューを愛し、自分がその範囲においてプロであると誇りに思っていない限りなかなか出てこない表現じゃないだろうか。


こちらはメニューを頼んでいるだけなのに、良いチョイスをしたと肯定されるとなんだか嬉しくなる。お店の人のオススメメニューを選んだという安心感もある。


さらに、料理が到着したあと必ず後追いで料理を楽しんでいるかどうか聞いてくる。このコミュニケーションも日本の普通レベルを超えている。ちょっとお高めのレストランに行かないとないんじゃなかろうか。


ここまで書いていて思ったが、これらはどちらかというと欧米で好まれそうな接客スタイルである。アメリカンなステーキ屋で、お客さんも欧米人が多いのでまさしくフィットしているが、次に気になるのはどうやってその接客スキルをマスターしていったか、その過程である。


おそらく僕はそれを確かめるために、またあのお店に赴いてしまうのだろう。


てなわけで今日はこの辺で。